次々にファッション型商品として開発され続ける新金融商品に対応できるだけの正確な知識を金融の専門家ですらもてなくなった。
投資の乗り物と称されるSIVが、クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)というリスク売買の新手法を駆使した。
SIVはバランスシートに計上しなくてもよいオフバランス取引に邁進し、CDOを売りまくった。
CDOの支払いを保証するモノラインと呼ばれる金融保証会社が、リスクを軽視して保証を与え過ぎた。
アメリカの金融界は、リスクの存在を著しく軽視していた。
証券化という新しい金融手法への過度の自信がそうさせたのである。
そして、二○○八年に入って、モノラインが相次いで破綻し始めた。
格付け会社は容赦なく格付けを相次いで投機的ランクにまで引き下げ始めた。
現実にサブプライムローン返済の焦付きが深刻化する前にパニックが起こったのである。
いまや、真剣に、社会の各層が、金融の暴走に歯止めをかけなければならないのである。
2グローバルな危機の配当金融を脆弱にしたのはアメリカ紙『ウォール・ストリート・ジャーナル』(電子版)は、二○○七年八月一六日、フランスのサルコジ大統領が、MDなどのアメリカ格付け会社の調査をG7(先進七か国財務相・中央銀行総裁会議)に要請したと報じた。
ヨーロッパ委員会も同日、アメリカ格付け会社が金融機関や企業の信用力をどのようにして判定しているのかの調査に乗り出す方針であると発表した。
サブプライムローンを担保にした証券を保有する投資家に含み損を抱えるリスクを警告するのがきわめて遅かったというのが、フランス大統領と欧州委員会の認識である。
アメリカ議会には、過剰な住宅融資を招いた責任を前FRB議長のGンスパンに帰する論調がある。
彼は、議長就任二か月後の一九八七年一○月のニューヨーク株式市場の大暴落で、世界同時株安を引き起こしたブラック・マンデーのさい、素早く金融市場に巨額の資金を流して市場の混乱を防いだと言われていた。
しかし、二○○○年のITバブル崩壊、同時多発テロ後に実施した相次ぐ利下げが世界中にカネを氾濫させたという批判も同時に出されている。
Gンスパンの在任期間は、一九八七年八月から二○○六年一月までのじつに一八年半という長期に及んだ。
現在のBーナンキFRB議長は、二○○六年二月に就任している。
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